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妄想 2008/02/13
さーて、おじさん、どんどん説教しちゃうよ〜♪

聞けばこの少女、バレンタイン当日には、クラスメイトのNちゃんが好きな男子Kくんにチョコを渡して告白したいというので、Nちゃんに頼まれてKくんを放課後呼び出す役を引き受けたという。
「そ、それが何かまずいの……?」
「まずいね、まずいよ、ああまずいともさぁ!」
「ひいいっ!?」
これがリムリムと無関係なふたりならばまったく問題はなかろう。
だが、このNちゃんというのはリムリムを頼りにしてあれこれ打ち明けてきた仲のいい友達であり、そしてKくんというのは、先日リムリムに告白してきた男子のうちのひとりなのだ。
「てめえの血は何色だああっ!?」
「ええええ!? な、ナニ? 何なのよ〜?」
「きみはバカか? どうしてその状況で友達の告白の手伝いなんか引き受けるんだ?」
「だ、だって……ひとりじゃ心細いから、いっしょについててっていわれて――」
「ますますバカか! すでにKくんがきみに告白している以上、Nちゃんが玉砕するのは目に見えているだろう? 当事者のきみがその光景を目の前で目撃する気でいるのか! Nちゃんが可哀相だとは思わんのか!?」
「そ、それは――」
「いいか? そんな状況でNちゃんから告白されたら、絶対Kくんは、『ごめん……おれ、おまえよりリムリムのほうが好きなんだ……』って、その場に居合わせたきみをちらりと見るんだぞ!? そんなにNちゃんに対して勝ち誇りたいのか、きみは!」
「ち、違うよ! そんなんじゃないって!」

違うのは判っている。
確かにリムリムは何につけても勝ち負けにこだわるタイプの少女だが、しかし、だからといって恋愛を勝負ごとと捉える人間ではない。それ以前に、彼女は色恋沙汰には非常に晩生だ
つまるところ、恋愛にうといこの少女は、そういう状況になったらみんながどう思うのか、本気で思いいたらなかったのだ。
年頃の少女ならちょっと考えれば誰でも判りそうなことを、とっくに30もなかばをすぎたおっさんに説明されなければ理解できないくらい、リムリムとは恋心に鈍感な少女なのだ。
ぼくやネムネムが、たびたびリムリムを少年といっているのは、つまりはそういう理由からなのである。
がしかし、女心が理解できていないリムリムには、同時に男心も理解できていなかった。

「それに、そんなことをしたらKくんだって嫌な思いをするだろう? この前告白したばかりのきみに放課後残ってっていわれたら、絶対にチョコもらえるんだって期待するぞ、その男子は!」
「う……そ、そうかな? まだつき合ってあげるって明言してないんだけど……?」
「何が『付き合ってあげる』だ! その上から目線もやめろ、男女! 貴様なぞギャルゲーによくいそうなボーイッシュな女子陸上部キャラだ! いや、『男っぽいけど実は純情』な要素がないんだからそれ以下だ!」
「ぷぐう!?」
ぼくのコークスクリューブローを頬に食らって吹っ飛ぶリムリム注:このブログは妄想です)。
「男ってのはそういうことを期待しないではいられないおろかな生き物なんだよ! だからKくんだってぜったいにそう期待する! ところが胸をドキドキさせて放課後の教室に行ってみたら、自分が好きな子が、『実はNちゃんがKくんに告白したいっていうからさあ……』などとほざいて、自分と別の子の仲を取り持とうとするんだぞ!? これがショックでないはずがあろうか? いや、ない! 断じてない!
「ううううう……」
「そんなことも判らんヤツが男子にチョコを贈ろうなどとは10年早い! カカオバターで顔を洗って出直せいっ、この愚か者が!
金鶏独立のポーズで「ふしゅ〜……」と静かに気合いの吐息をもらしつつ、リムリムに説教をするぼく注:このブログは妄想です)。
すると、がっくりと手をついてうつむいていたリムリムが、顔を真っ赤にしてぼくを見上げ、
「わ、わたしだって……わたしだってどうしたらいいか判らないのよう!」

またもや次回へ続く。