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妄想 2012/08/07
緊急事態。

朝、塾に行くリム坊を起こしにいったが、むにゃむにゃいっていてなかなか起きてこない。
いったんキッチンに戻ってお茶を入れていたのだが、なかなかリム坊が来ないのでふたたび様子を見にいったら、驚くべきことに、トイレの前の廊下にリム坊が倒れているではないか。
それも、さっきまで便座に座ってましたといわんばかりの、下半身丸出しのボトムレス状態で!

「おいおい、パンツくらい穿きたまえよ」
「うーん、うーん」
「は?」
「おなか痛い……」
「おなかが痛い?」
「救急車呼んで……」

いったい何をいい出すのか、この少女は。まさか塾が嫌で仮病を使っているのではなかろうか? などという疑念が脳裏をよぎったりもしたが、この少女の場合、本当にサボりたいならこんな恥ずかしい演技などせずに、布団にもぐりこんだまま「具合が悪いのよう!」で押し通すはずである。
何より、いつも血色のいいリム坊の顔色が、何やら再生紙のような色になっている。どうも本当に具合が悪いらしい。
が、こんな平日の朝から、子供が腹痛を起こしたというだけで救急車が来てくれるとも思えない。それに、具体的にどこがどう痛い、どう具合が悪いと説明できなければ(リム坊にはそれができなかった)、ヘタをするとあちこちの病院をたらい回しにされる可能性もある。

「救急車を呼ぶより、こっちから近くの病院に行くほうが早い。今すぐパンツとズボンを穿くんだ」
「無理……歩けない……」
「仕方ない、それじゃぼくが負ぶっていってやろう」

もし万が一これが仮病なら、白昼堂々オッサンに背負われて運ばれる羞恥プレイには耐えられまい。が、リム坊はそれでいいから病院に行くという。これはいよいよマズい兆候である。
自分でいい出した手前、まさか「やっぱ負ぶえねえ」ともいえず、えっちらおっちらリム坊をおんぶして歩いていくぼく。ちくしょう、朝っぱらから陽射しが暑いぜ。
そんなこんなで病院に担ぎ込み、何度かお世話になった先生に診てもらったのだが、とにかく腹痛が激しくまともに診察ができない。先生も、これはもっと大きな病院にいってきちんと診てもらったほうがいいというので、紹介状を書いてもらうのと同時に、結局、救急車を呼んでもらった。

ぼくの人生での初救急車は、リム坊のつきそいだった。