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妄想 2015/11/18
今夜の『メンタリスト』。

シーズン6もきょうで最終回。今シーズンが始まった時、わりと早い段階でレッド・ジョンとの決着がつくと聞き、でもそのあとさらに続いて、シリーズが完結するのはシーズン7だということを知って、決着後は蛇足なのではないかとも思っていたのだが、実際にシーズン6を観てみると、実はそうでもないのだということが判った。
確かに、パトリック・ジェーンの復讐劇であるなら、レッド・ジョンを殺したところで終わらせてもよかったし、そのほうがすっきりしたかもしれない。だが、さらにそのあと、舞台を変えて続くエピソードは、いってみれば、パトリック・ジェーンが人間性を取り戻す物語、彼を救済するための物語なのだと思う。
もちろん、活躍の場をFBIに移しても、ジェーンがやっていることはCBI時代と大差ないように見える。ただ、CBI時代なら、テレサが誰とつき合おうが、ジェーンはそれをひと目で見抜いたりからかったりはしても、不必要に動揺したりはしなかった。あの頃のジェーンは、自分がCBIにいるのはレッド・ジョンへの復讐のためであり、それを果たせない自分が人並みのしあわせを手にするのは死んだ妻や娘に対する裏切りだと考えていたんだろう。実際、ジェーンには私生活といえるような私生活さえなかった。
そんなジェーンが、復讐を遂げてFBIに移り、テレサに新しい恋人が出現したとたん、急にペースを乱した。これは明らかに、ずっと復讐のことしか考えてこなかった彼が、ごくごく当たり前の感情を取り戻しているということだろう。ただ、あまりに復讐第一の年月をすごしてきたせいで、ジェーンは他者とのうまい距離の取り方を忘れていて、テレサへの愛情をストレートに表すことができなかったし、表すこと自体が怖かった。
一方のテレサも、たぶんジェーンに対してはもともと好意があったのは確かで、彼から好かれているということを感じてもいた。ただ、ジェーンはつねに韜晦して真意をあらわにしないし、ひとをあざむくのがデフォルトという人間だから、テレサは自分の直感にしたがってジェーンを運命の相手と決めることに躊躇があった。それはとても精神的に疲れることで、だからほかに好意を向けてくれる男性が現れた時に、なかば賭けのような気持ちでそっちに乗ったんではなかろうか。
もしジェーンが自分に向ける愛情が錯覚でもいつわりでもないのなら、ジェーンは自分のNY行きを止めるだろう。もしそうでないのなら、ジェーンは自分をそこまで愛してはいない。あるいは愛してはいても、新しい家族を作ろうと思うほどではない。ならば自分もジェーンをきっぱりあきらめられる。
――なんてことを考えていたのに、よりによってジェーンが、ストレートな言葉ではなく、職場の人間まで巻き込むような策をめぐらせてNY行きを遅らせようとしてきたことで、テレサは激怒した――というお話だったんだろう、今回は。

あとはファイナルシーズンでハッピーウェディングを待つのみ。主人公の目的が復讐というと、どうしても陰惨なオチになりがちだが、これはそういう方向にもいかず、人気がなくなって打ち切りになるでもなく、よき終わり方ができそうで嬉しい。