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妄想 2007/04/26
渋谷で打ち合わせ。

久しぶりにお酒などを飲み、その帰り道、卒然と甘いものが食べたくなったぼく。甘いものといってもゼリーやプリンなどではなく、あんこや黒蜜といった和モノ系の甘さである。
とはいえ、吉祥寺に帰り着いた時にはすでに時刻は9時をすぎていた。こんな時間ではあたりの和風喫茶は軒並み店じまいをしているに違いない。だが、だからといってコンビニで売っているような甘味で手を打つ気にもなれなかった。

そこでぼくは、駅前のアーケードにある某ファミレスへ向かった。よほど毛色の変わったファミレスでなければ、和モノスイーツのひとつやふたつはメニューにあるはず、と考えたのである。
思った通り、その店のメニューにも和モノがあった。席に案内されたぼくは迷うことなく白玉ぜんざいをチョイスし、ドリンクバーでホットのウーロン茶を用意した。

ふー……。

お茶をすすってひと息ついていると、ふと右隣の席にいたカップルに目が行った。
まあ、こういうことをするカップルはわりと普遍的に存在するのかもしれないが、大学生くらいのそのカップル、周りにたくさんのお客さんがいるというのに、テーブルをはさんでおたがいの手を握り合い、親しげに顔を寄せ合って、何ごとか囁き合っている。
ジュテームモナム〜、モショモショ、モショモショ〜、みたいな甘ったるい雰囲気があふれて流れ出し、周囲のテーブルにまで押し寄せてきている。ママさん仲間に連れられてやってきていた向こうのテーブルの女の子たちも、DSで遊ぶのをしばし忘れ、子供ならではの不躾さでそのふたりの世界に見入っていた。
一方のぼくはといえば、まさか子供のようにそちらをじろじろと見るわけにもいかず、内心、
「そういうことするならもうちょいムードのある場所でやれ!」
などと思いつつも、やむなく身体の向きをやや左に向け、本を片手に黙々と白玉を食べていた。

すると今度は左隣のテーブルに、どうやら今年大学生になったばかりとおぼしいあんちゃんふたり組が陣取った。何とはなしに聞いていると、どうもこのふたり、大学は別だがいっしょにバンドをやっているようで、おたがいの大学生活やらバイト生活についてあれこれ語り合っている。
その時の彼らの会話(+ぼくの心の声)。

あんちゃんA「あー、腹減った。何食おっかな」
あんちゃんB「オレ、これにライスとドリンクバーのセットにしよう」
A「んじゃオレも。……あ、でも、ライスは大盛りにすっかな。オレけっこうけんやくしてて、今カネあんだよな」
B「え、けんやく?
A「そ。けんやく」
B「けんやくって何?
う「……倹約だろ?」
A「けんやくはけんやくだよ」
B「え? え? どういう字?
う「え!? きみ、ついこの前まで現役受験生だったんじゃないのか? 倹約って漢字知らないのか!?」
A「だから……(携帯を取り出し、文字を入力してみせる)」
B「倹約? どういう意味?
う「漢字以前に意味知らねーのかよ!?」
A「倹約って……まあ、無駄遣いしないっていうか――」
B「それ、節約じゃないの?
A「同じような意味……かなあ」
う「ま、まあ、似てはいるけど、お金の無駄をはぶくという意味では倹約でいいんだよ。自信持て、A!」
B「そうなん?」
A「た、たぶん」
B「へー」
A「……ごめん、オレの言葉の使い方が間違ってたかも
う「ええっ!? きみは間違ってないだろ!?」
B「いやいや、合ってる合ってる、合ってるよ
う「こらーっ! おまえは倹約って言葉自体知らなかっただろ! そのおまえが合ってるとか偉そうにいうな!」

ぼくが店を出る時、右のふたりは相変わらず手を取り合っていて、左のふたりは「『真・女神転生』ってゲーム、面白いよ」と、なぜかそんな会話をしていた。