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妄想 2011/03/27
きのうのお話の続き。

どうしてぼくが宋代を舞台にした中国モノばかりを書くのかというと、これ以前の時代だと、夜の街の喧騒を描けないからである。
唐の時代まで、中国では夜になると街中の門という門がすべて閉ざされ、自由な行き来ができないようになっていた。そういうことができないので、夜店のようなものもなく、特別なお祭りの日以外、夜は暗いばかりでにぎやかではなかった(らしい)。
それに対し、宋の時代になると、街のあちこちに夜市が立つようになる。全体的に綱紀がゆるくなり、それこそ明け方まで営業している飲食店も珍しくなかった。貨幣制度と物流が発達し、市民の経済活動が活発になったために、そういう感じになったのである(らしい)。特に帝国の都である開封には、中国全土から膨大な量の物資が集中し、その人口は100万人を超えていたといわれている。
人であふれ返る夜の盛り場ならいろいろなことが起こるだろうし、そうした喧騒を離れた闇の部分を描くのもかえってやりやすい。だからぼくは、唐代以前ではなく、宋を舞台に選ぶことが多いのである。
逆に宋よりあとの元だの明だのは、時代が下りすぎていて、神サマや仙人を活躍させる舞台としてはふさわしくないように思えたので、ずっと触れずにいたのだが、今はそのへんの時代でもうまく使えるんじゃないかと考えている。
むしろ武侠小説の舞台としては、宋よりあと、元、明、清のほうが多いらしいのだが、たぶんそれは、中国武術がちゃんとした形で成立するのがこの頃だからかもしれない。

……とかいいつつ、次に書きたい武侠小説の舞台は、すでに南宋あたりと決めているのであった。