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妄想 2007/02/13
「あのさ〜」

帰宅するなりリムリムがぼくのところへやってきた。
なにやらものいいたげに、上目遣いでぼくをじっと見つめている。
む!? そういえば世間はバレンタインデー! さてはこの小娘、ぼくに世話になり続けて幾星霜、ようやく義理を立てようとてチョコのひとつも持ってきたか?

「あのさ〜、あしたバレンタインじゃん」
「うむ」
「でさあ、チョコのことなんだけどさー」
「ふむふむ」
「わたし、お正月にいろいろ買っちゃってお金ないじゃん? だからさー、お金貸してよ」
「……は?」
「だからね、チョコ買うお金貸してほしいんだ〜」

……何をいっているのだろう、この小娘は? てっきり日頃の感謝の気持ちを込めてぼくのところにチョコを持ってきたのかと思ったら、あにはからんや、バレンタインのチョコを買う金がないからぼくに金を貸せというではないか。ぼくに金を借りて買う以上、この時点でぼくへのチョコはないと見るべきだろうが、それよりも、だ。

「確かきみは、去年も似たようなことをしなかったかね? 友チョコを買いにそこのケーキ屋に行って、土壇場で金が足りなくなってぼくに借りただろう?」
「あー、そんなこともあったっけ。……でもほら、きょうはあのお店お休みだから、Loftで買おうと思ってるんだよね〜」
「どこで買うとかいう話をしてるんじゃない! どうしてきみのメンツを立てるためにこのぼくが身銭を切らねばならんのだといっている! そもそも女子たるもの、この日のためにまえまえからいろいろと準備をしておくものだろう? それをきみは、いつも直前になってから、『チョコ買わなきゃ〜、あ、お金ないから貸して〜』などと確信犯的にいい出す! そんな調子で社会に出て通用すると思ったら大間違いだ!」
「え〜ん!」
もちろんリムリムがこんなことで本気で泣くはずはないのだが、勇者少女に土下座までされて頼み込まれたとあっては仕方ない。
なぁに、もし借りた金をいつまでたっても返さないようなら、リムリムがゲットしたディアルガや、彼女が必死になって育ててきた高レベルのポケモンたちを、貴重なアイテムとともにいただいてしまえばいいだけの話だ。むしろそのほうが現金に代えられない価値があるという意味ではお得やもしれぬ。

ということで、あくまでシブシブといった態度をよそおい、なぜかぼくもいっしょにLoftへ。
この小娘、人のサイフだと思って気楽にチョコを買いやがる……!
「あれ? どうしたの、うれうれ? 握り締めた拳を細かくわななかせたりして?」
「いや、別に。……それより、用がすんだらさっさと帰るぞ」
「っていうかさー、せっかく吉祥寺まで来たんだからさー、外で夕食食べて帰ろうよ〜」

キョオォォオォオォォーッ!

こっ、この小娘、最初からそのつもりだったのか!? よその男にくれてやるチョコをぼくに買わせ、あまつさえぼくのおごりで食事して帰ろうという作戦だったのか!? ぼくを騙したな!? 騙したんだな!?
そんなぼくの心の叫びにも気づかず、さっさとお店を物色しているリムリム。
「えーと……いつも同じラーメン屋じゃ芸がないしぃ……よし、ここにしよう。このぷりぷりエビイカ春巻おいしそうだし」

ぼくがエビもイカも食べるなって医者にいわれてるの知ってるだろ! 貴様、わざとか!? 明らかにわざとだな!