<< 妄想 2011/10/04 | main | 妄想 2011/10/07 >>
 
Calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< April 2016 >>
Category
Archives
Web拍手

↑クリックすると↑
web拍手が送れます
妄想 2011/10/05
さすがに書くのが疲れてきた……。

ここまでのあらすじを追っていて気づいた人もいるかもしれないが、この作品、主人公であるはずの九郎さまはあまり積極的には動かない。よって、出番も見せ場もそう多くない。
火焔剣を持って果し合いに向かったのは左源太に頼まれたからだし、それを江戸に届けるのも左源太に自分の死を家族に伝えてくれと頼まれたから。忠房卿の屋敷に乗り込むのも向こうから呼び出されたから。状況的にそうしなきゃならない流れだからそうした、ということばかりで、九郎さまがみずから積極的に動いたのなんて、左源太の窮地に割り込んできた冒頭のシーンくらいなのである。

そんな成り行き任せの九郎さま、最後はどうするのか?
もうつき合いきれないというかたは読まなくてよろしい。
その後、何ごともなかったように町をぷらぷらしている九郎さま。別に水煙剣の行方を捜してるとかではなく、本当に単なる散歩としか思えない。あるいはもしかすると、斉藤慶子が九郎を訪ねて道場までやってきたので逃げ出したのかもしれないが、とにかく昼間っから悪目立ちする純白の着流し姿で町をうろうろしていると、蕎麦屋の前で大門正明と遭遇する。
大門は、水煙剣は黒田福美を殺して天山が奪ったと九郎に告げるが、九郎さまは無反応。別に彼女を哀れんだりというような描写は皆無。それより、大門が「そろそろおぬしと決着をつけねば顔の傷がうずいて仕方ない」というのに対し、「よかろう」と即決、お蝶たちに知らせることもなく、のこのこ大門についていってしまう。素直なんだかバカなんだか……
そうして連れてこられたのはどこかの寺の山門の前。そこには大目付とその配下の侍たちがうじゃうじゃと待ち受けていた(どう見ても罠です)。
「火焔剣を渡せ!」という大目付に、「俺って生まれつき、権力者の言葉にしたがうってことを知らないんだよ」的にうそぶいた九郎さまは、すらりと火焔剣を抜き放ち、大目付の命で襲ってくる侍たちをざっくざっくと斬り捨てる。あろうことか大門まで、その中のひとりとしてさっくり斬り捨てられている
「ええっ? それでいいの!?」と思う間もなく、振り向きざまに九郎さまが火焔剣を一閃させると、両者の間に置かれていた駕籠もろとも、大目付は一刀両断に。「まだやるというなら容赦はせぬ……」と、まるでここまでは容赦していたようないい方で生き残りの侍たちを威嚇し、悠然と去っていく九郎さま。
そして、ついにここで九郎さまの魅力は女だけでなく男をも虜にしたらしく、黒田福美の護衛だったはずの雷神が、「俺はあんたの下ではたらきてえんだ!」といって無理矢理部下になってしまう。

しかし、あらたな主従誕生の裏で、天山の手下たちが道場へ押し込んでいた。左源太の家族を縛り上げて斉藤慶子を捕らえ、「この女を返してほしくば……」というありがちな文面の手紙を残していく天山たち。道場に戻ってきた九郎は、手紙を読んで天山たちのアジトに乗り込むことを決意。
決着をつけるべく天山のアジトの荒れ寺へやってきた九郎たちだったが、人質の斉藤慶子をかばってお蝶が斬られてしまう。さらに乱戦の中、火焔剣と水煙剣の刃が交錯したとたん、激しい光と炎が発生し、あたりはカオスに。
もっとも、最後は予定調和として九郎が天山を斬っておしまい

結局、悪党どもが追いかけていた火焔剣&水煙剣の秘密とは何だったのか?
実はこの2本の剣、柄をはずすとなかご(刀身の根元のほうの、柄に隠れて完全に見えなくなる部分)のところに文字列が刻まれている。で、火焔剣→水煙剣→火焔剣→水煙剣→……と、1文字ずつ拾って読んでいくことで、財宝のありかが判るようになっているのだが、お蝶の死を哀しむそぶりなどいっさいないまま、ほんの数秒でその謎を解いてしまった九郎は、
「財宝は福原の地にあるというのか……?」
などと呟き、次のシーンでは雷神とともに関西に移動している
え? お蝶のことは本当にそれで終わり? というか、斉藤慶子はどうしたっけ? 左源太の家族は?
――そう思わずにはいられないエンディングだった。
なおかつ、具体的に福原のどこに宝があって、その宝がどういうものなのか、九郎は見事それを手に入れたのか、そのへんのことをすべて放り出したまま――財宝を捜して福原まで来たということが暗示されたところで――スタッフロールが流れ始めてしまうのである。

何だコレ!?