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妄想 2012/05/04
国民性の違いだろ。

もう少し『トーチウッド』。
イギリスで『ドクター・フー』といえば、お子さまが観ても楽しいドラマだそうだが、『トーチウッド』は視聴制限みたいなものがかけられているらしい。ペアレンタルロックがあるのか、単に深夜帯での放送を義務づけられているのかは知らないが、とにかく子供向けではない(日本じゃふつうに昼間とかゴールデンに流してるけどな)。
グロテスクなエイリアンや怪物が次々に登場する、血がどばどば噴き出す、カニバリズム的なエピソードが出てくる、などといったことも理由だと思うのだが、おそらく一番の理由は、主人公のキャプテン・ジャックがオープンなバイセクシャルとして描かれていることだろう(ジャックを演じるジョン・バロウマン自身、自分がゲイだということをカミングアウトしている)。
不老不死+不滅という特殊体質のキャプテンには、いまや自分より年上の娘や小学校に通う孫までいるのだが、その一方で、平気でボーイフレンドを作るのである。で、バイだという設定なだけではなく、実際にそういう描写がガンガン入る。
たとえばシーズン1の終盤のエピソードでは――。

1940年代にタイムスリップした先で、自分がのちに名前を拝借することになるジャック・ハークネス空軍大尉と出会ったキャプテンは、ゲイであることを誰にも打ち明けられずにいる大尉の苦悩を見抜き、翌日の出撃で戦死する大尉の運命をほのめかし、いっしょにラストダンスを踊る。

……いや、このへんはまだいいんだ。観ているほうは、「あれ? キャプテンは大尉に同情してダンスを踊ってあげたりキスしたりしただけで……あれ? でも、ノンケがすぐにそこに気づくかなあ?」くらいですんだ。
ところがシーズン2の第1話では、キャプテンの詐欺師時代の相棒ジョンと再会するなり、たがいに1発ずつ殴り合ってから笑顔でディープキス(ジョンとは相棒かつ恋人同士なのである)。
ここでもうダメ。親といっしょには観られない(ウチはリム坊といっしょに観てたけどな!)。
さらにシーズン2の後半では、ヒロインが「この事件なんだけど……」とかいいながらオフィスに入っていったら、キャプテンとイアント(もちろん男。キャプテンの部下)がキスしながら服を脱がせ合っていたりと、もはや誰も止められない状態。
お子さまにはちょっと……というのはあるにしても、イギリスの大人の視聴者は、これをちゃんと受け入れているんだからすごい。さすがにポップカルチャーのお国柄だ。

だが、一度『トーチウッド』が20世紀FOXでリメイクされるという噂が持ち上がった時、このキャプテンの個性が排除されるされないで話題になったことがあった。こっちの方面では、アメリカはイギリスほど寛容じゃないのか、主人公がバイじゃまずいということだったらしい。
結局、その映画化の話がどうなったのかは判らないが、シーズン4はBBCとアメリカのStarzの共同制作ということになったので、たぶんお流れになったのだろう。
ただ、制作が変わったからといって、キャプテンのノンケ化が回避されたわけではないので、実際観てみるまでは安心できない。バイじゃないキャプテンなんてキャプテンじゃないしな。