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妄想 2014/08/09
早く弟子すじのキャラを出してくれ。

きのうは北大路版『剣客商売』第3弾がやっていた。
今回は原作でいう「鬼熊酒場」をメインに「三冬の縁談」をプラスしてアレンジした脚本らしい。こういうふうに半年に1作くらいのペースでやってくれるとファンとしては嬉しい。
ただ、今回にかぎっていえば、藤田版の「鬼熊酒場」のほうが好みだった。鬼熊の過去については、今回のほうがひねりがあって、ゴロツキたちに命を狙われる必然性としてもごくごく自然ではあるのだが、藤田版では描かれていた、「鬼熊が鐘ヶ淵の隠宅に来て碁を打ち、おはるの手料理を食べて帰っていく」というシーンがないのがどうにも物足りないのである。あれは、ずっと気を張り詰めさせて生きてきた鬼熊が、ようやく心情を吐露できる小兵衛という知己を得て、本当ならとてもうまい料理を並べられたにもかかわらず、病のせいでろくに食べられずにとぼとぼと帰っていく――そんな老人の哀れさを見事に表現していた。個人的に、藤田版『剣客商売』の中でも3本の指に入る名シーンだと思っている。
そのシーンが丸ごとないのが、惜しいといえば非常に惜しい。

それと、どうにも杏の三冬は、凛々しさよりも力強さ(デカいからね)、コミカルさのほうが先に立ってしまい、今回のようなエピソードには馴染まない気がする。斉藤工の大治郎の出番が少ないこともあって、「三冬の縁談」のほうは取ってつけた感が否めない。
とはいえ、トータルで見れば面白い1本だった。小兵衛と宗哲先生の無頼なやり取りも、これはこれでありだろうなと思えてきたし、おもとや長次の出番がないことにも慣れた。原作から少し外れても、独自の路線を歩んでいくことになっているようだし、このまま続いてほしいものである。