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ウレユサ日記24 2006/02/17
『Mi:2』公式サイトのブログでビリーの話題を出したので、それに関連して。

この話は、もしかすると、今のSNKにいる人も知らないことかもしれない。
当時は「ちゃんとした形になるまでくれぐれも他言無用にお願いします」といわれていたのだが、あのあと旧SNK自体が倒産し、ぼくの周りにいた関係者のみなさんも、今ではそれぞれ別の道に進んでいるので、やんわりとオブラートに包んだ形でなら、そろそろしゃべってもいいのではないかと思う。

もう10年ほど前のことになるが、『餓狼伝説正伝(仮)』という作品群が、世の中に送り出される計画があった。
これは、旧SNKと某音羽系大手出版社とが共同で進めていたもので、SNKの発展に大きく貢献した『餓狼伝説』シリーズの公式ストーリーを、小説やコミックといった複数の媒体で展開していく予定だったらしい。ぼくが思うに、『リアルバウト餓狼伝説』のラストでギースが死んだことを受けて、一度『餓狼』をまとめてみようという機運がSNK内部で高まっていたのではないだろうか。
この頃、すでにこふ人気にも火がつき始めていたが、SNK上層部には、「まず『餓狼』ありき」という考えが根強かったようで、とにかく『餓狼1』から『RB餓狼』まで、すべてのエピソードを公式という形で出版する計画を立てていたと聞いている。

その頃のぼくはといえば、『'96』のノベライズに続いて『天草降臨』もノベライズし、次のターゲットはいよいよ『リアルバウト餓狼伝説スペシャル』だと、勝手にそう考えていた。そのために、某ファミ通文庫の編集さんを通じて、かなり早い段階からSNKのほうにプロット&質問状を提出していた。
だが、SNKからの回答は予想外のものだった。

「このあたりのエピソードについては『正伝』にて語られる部分となりますので、できれば避けていただきたく……」

要するに、「公式ストーリーとして描く予定があるから、『餓狼』のノベライズは遠慮してください」ということだった。つまらないからボツといわれるのもアレだが、これはこれで忸怩たる思いが残る。ことに、先行して書き進めていた原稿が8割がた完成していたところでストップがかけられたことで、ショックはかなり大きかった。
その後のゲームショウで、当時の某有名広報さんに会ったぼくは、「例の『餓狼』ってどうなってるんですか?」と尋ねたが、『正伝』の話は偉い人同士の間で進んでいるために、広報課の人間にとってもよく判らないということで、それ以上は食い下がれなかった。
それ以降、ぼくは『月華』『わくわく7』『ヴァンパイアセイヴァー』を手がけた以外は、もっぱらこふのノベライズだけに専念し、『餓狼』との縁はそれきりなくなった。

その後の展開を見ると、結局、『正伝』の企画はうやむやのうちに立ち消えてしまったようだ。『餓狼』の設定面に関しては、いまだにきっちりとかたまっていない部分が多く、これがそのあたりを詰められる企画だったであろうことを考えると、はなはだ惜しいことをしたものだと思う。

今、ぼくの手もとには、編集部のほうから転送されてきた、当時の広報さんと担当さんのやり取りを記録したファックスのコピーだけが残っている。

いくつかの質問に対する答えを見ると、どうやらリリィはパン屋さんではたらいているらしい。