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妄想 2005/11/30
緊急事態。

月曜日は集英社コバルト&スーパーダッシュ文庫のパーティがあった。
とはいうものの、実はぼくはその集英社の原稿を待ってもらっている身なので、
「ふむ、タダ酒でもいただくとするか」
などとのんびり構えてはいられない。
担当さんに挨拶をすませ、スケジュールを確認し、おみやげだけもらってささっと帰宅するつもりでいた。
ところが、パーティ会場に行ってみると意外なかたと遭遇。
「こんばんは、嬉野さん」
「あ」
それは、このサイトのデザインや徳間書店のぼくの本のカバーデザインなどでお世話になっている、ムシカゴグラフィクスのスズキクモ氏&百足屋ユウコ女史のおふたりだった。
なぜこのふたりがここに!? と、一瞬驚いたのだが、よくよく考えてみると、ムシカゴさんはスーパーダッシュ文庫でもデザインの仕事をしているので、集英社から招待状が届くのは当たり前なのだった。
そこでおふたりとあれこれしゃべっていたぼくの脳裏に、その時、ネムネムの言葉がよみがえってきた。

「会場でもらえるおみやげは、わたしがもらって嬉しいものを選んできてね」

コバルトのパーティというのは、女性作家さんが多いせいか、散会の時にもらえるおみやげがお洒落である。普通は自社の最新作やら話題作を持たせて返らせるところを、コバルトでは、CDブランドのちょっとしたグッズなんかを配るのだ。
「ちょっと百足屋さんにお尋ねしたいのですが」
「はい?」
「ここにあるおみやげの中で、女性としてはナニが一番もらって嬉しいんですかね?」
「え? おみやげ? もらえるんですか?」
「はあ。以前は黒いラビットファーのトートとかもらって帰って、ネムネムのご機嫌取りに使ったりしたこともありました」
ちなみにそのトートは、今はタンスの中で眠っている。
そこでぼくたち3人は、おみやげのサンプルを前にして、おのおの持ち帰るブツの物色にかかった。
「これ、男性は何をもらっていけばいいんですかね?」
「一応、紳士用のマフラーとかありますけど。あとお財布とか」
「このバスボムとかの詰め合わせはどうですか?」
「そのお店、吉祥寺にデカい支店があるので、持って帰ってもあんまり嬉しくないです」
「エディアールのジャムのセットは?」
「食べたら何も残らないのは哀しいよね」
「あ、このポーチみたいなの、アニエス・ベーだ。たぶんあっても使わないけど」
というようなやり取りの末、結局ぼくは、「どう考えても普段は絶対に行きそうにないショップのアイテム」という観点から、アナ・スイのグッズを持って帰ることにした。ビューラーとか毛抜きとか小さなハサミとかがセットになった、おそらく目もとのオシャレに役立つアイテムなのだろう。

それを持って、ぼくはひと足早く家路に就いた。家に帰ったら、まずあの仕事を上げて――。

*****************************

月曜日の夜の出来事を、こうして今頃になって記しているのにはわけがある。

きのう、ぼくが今メインで仕事に使っているパソコンが危篤状態におちいった。*
ハングアップするとか、処理落ちするとか、もはやそういうレベルではない。
ハードディスクの作動音にイヤなノイズが混じり、カーソルが砂時計のまま止まり、やがて画面が真っ青になって英語の警告文が表示される。MS-DOSの全盛期によく見たような画面だ。
そうなるともう、もとには戻らない。強引に電源を落とし、ふたたび起ち上げても、しばらくするとまた画面が美しい青に。
とりあえず、今この文章はもう一台ある旧型のパソコンで書き込んでいるが、かなり昔に弟くんに組んでもらった自作パソコンということもあり、今となってはこちらもかなり動作が不安定である。
何より、やりかけの仕事のデータは、危篤におちいったパソコンのデスクトップ上のフォルダ内にあるのだ。
一度ハードディスクの中身を綺麗にして、最初からインストールし直すべきなのだとは思う。
だが、そうすると書きかけの原稿まで消失してしまうし、無線LANやらネットやらの設定をもう一度やり直すのもひと苦労である。何よりそれは、iTunesの中にある膨大な音楽データまで失われるということを意味している。

正直、どうしたらいいかさっぱり判らない。
ううむ……。
いろいろと問題は山積みだが、とにかく、原稿の回収から始めなければなるまい。



*あくまで2005年11月の出来事であり、現在はニューマシンに切り替わっている。

妄想 2005/11/26
ある日のリムリムとうれうれの会話。

「ちょっと――何それ、どういうこと!? それじゃうれうれもネムネムも、これからはそれぞれひとりで暮らすってこと?」
「ああ……そういうことになる」
「いつからよ!?」
「ぼくはあしたからかな。ネムネムも、今の仕事のヤマを越え次第、だと思う」
「どうしてよ!? だったらわたしだって――」
「駄目だ。きみにひとり暮らしはまだ無理だ」
「そんなことない! わたしだってできるもん!」
「いうだけなら楽だが、そもそもきみは釣りができないだろう?」
「そ、それは……」
「それに虫だって苦手だ。魚釣りも虫捕りもできないのに、あの村でどうやって暮らしていくつもりかね? 前に住んでいた村でだって、結局は自分で稼いでいくことができなくて、ぼくに頼りきりだったじゃないか」
「ううっ……!」

などというやり取りが現実にあったにせよ、別にぼくたちが一家離散して全員ばらばらに生活を始める、ということではない。
おいでよ どうぶつの森』のハナシである。
このゲームの内容を簡単に説明するなら――。

コミュニケーションに飢えたケダモノどもが徘徊する未開の森に、ただひとり放り込まれた“人間”であるところのプレイヤー。誰も生き延びるための指針をしめしてはくれない。野性の勘だけが頼りのサバイバル! 血湧き肉踊るスローライフに、今、きみの獣性が覚醒する!

――といったところだろうか(一部誇張あり)。
要するに、「愛らしい動物たちが住む村で自由気ままに暮らす」ゲームである。最終的な目標のようなものはなく、村での時間のすごし方は各人にまかされていて、それこそ釣りをしようが虫を取ろうがガーデニングをしようがかまわない。自宅の部屋を好きなようにコーディネイトしたり、四季折々の村の行事に参加したり、やれることはたくさんある。
ファンシーな見た目とこれといった目標が設定されていないために、いわゆるゲーマー層へのアピールが弱いソフトなのは事実だが(『ぼくもの』シリーズのほうがはるかに「ゲーム」っぽいそうな)、実のところ、かなりやり込み要素は多いので、DSユーザーはもちろん、DSを持っていない人にもおすすめである。

まあ、かくいうぼくも、これまでのシリーズはけっこうやってきているが、『おいでよ〜』についてはいろいろと忙しくてほとんど手をつけていない。年末年始にだらだらと寝転がってやるつもりだ。

ちなみに、ゲームらしいゲームをほとんどやらないネムネムも、このシリーズは大好きである。
まだいっしょに暮らしていなかった頃、真夜中に電話で彼女に叩き起こされ、魚釣りについて根掘り葉掘り聞かれたことを、ぼくはまだ忘れていない。

ウレユサ日記04 2005/11/24
毎週木曜日はSNK公式サイトの更新日。

そう思って何気なく覗いてみたところ、『KOF忘年会2005』の告知が。
確か夏頃から今年もやるぜというハナシだけは聞いていたのだが、いっこうに告知がないので、「予算の都合でアレはナシになりました」などということになるのではないかと、内心ひそかにやきもきしていたのである。
何はともあれ、これで『The King of Fighters:Another Day』を大画面で見られるわけで、ひとまずめでたしめでたしというところか。

そのほかにも声優さんのトークショウやゲーム大会、クイズ大会……あ、あれ?

告知

……これはひょっとして、ぼくのことか?
確かに以前、「忘年会でトークショウに出ませんか」みたいなことはいわれた覚えがあるが、本当に本気だったのか、抹茶ユサ! 開発秘話などといわれても、ぼく自身、α版をプレイするたびに驚かされている身なので、むしろ当日のステージでF氏から秘話を聞かされて、またあらたに驚くハメになりそうなのだが、そんな状態でいったい何をしゃべればいいのだろう? F氏がしゃべることに、「ハァハァハァ…ああぁ」とかテキトーに相槌を打っていればそれでいいのだろうか? F氏が知らなくてぼくだけが知っているようなこふ絡みの話といっても、それこそ『EX』シリーズに関するぐろぐろとした恨み言くらいのものなのだが……。

そもそもぼくは人前に出るのが苦手で、ましてや人前でしゃべることなど考えられないくらいの上がり性である。それも、人前だと緊張してしゃべれないのではなく、緊張してしゃべれなくなるのを回避したいという一心で、逆にべらべらとしゃべりすぎてしまうタチなのだ。
よって、ことと次第によっては、当日のステージ上でテンパった末に、発売前の『Mi:2』についての重要な情報などをぽろりと口にしてしまうかもしれない。

……ああ、そう考えたら胃が痛くなってきた……。
広報でもないのに、よくF氏はああやって普通にしゃべれるよなあ……。

とにかく、今は風邪を治そう。

〈追記〉
先日このウレユサ日記でお伝えしたこふキャラの人気投票だが、わずか2日の間にすさまじいいきおいで票を伸ばしたキャラがいる。22日の時点でわずか61票しか獲得していなかった不知火舞が、先ほど確認したところ、唐突に2800票を超えていたのだ。
それまでトップテンにも入れなかったキャラが、いきなりアンヘルを抜き去って、テリー、アルバに次ぐ第3位につけてしまった。

やはりこの投票は信用ならない。
だいたい、ミニョンのスペルが「MINGNON」のままであることや、『Mi』に登場しているはずのロックに投票できないようになっているあたり、ますます信用ならない。

ウレユサ日記03 2005/11/22
ファンは見てはいけないかもしれない。

熱心なファンならとっくの昔にチェックしているだろうが、ここ最近、SNKプレイモアUSAの公式サイトで、「ぼくらの好きなKOFキャラ!」みたいな電子投票をやっている。*
ただ、その結果がどうにも腑に落ちない。
これに投票しているのは、おもにアメリカのこふファンなのだとは思うのだが、日本とアメリカとで、こうまでキャラに対する人気みたいなものに差が出るのかと――そのあまりの落差に、「誰かが組織票などで意図的に操作しているのでは?」と勘繰ってしまうのである。

何はともあれ、その結果を見ていただかないことにはぼくの疑問もご理解いただけないだろうから、ここに一部のキャラの投票数を紹介してみる。
ちなみにこの投票は、『'94』〜『2003』+『Mi』の、全11タイトルに登場するキャラを対象にしているが、中にはユキやダイアナ、ローズといった、デモなどにしか出てこない非プレイヤーキャラも含まれている一方、京などは、ノーマル、『'94』バージョン、『'95』バージョン(?)と、なぜか3キャラに分類されている(もちろんそのほかに、京-1、京-2、KUSANAGIとそれぞれいるのだが)。
なお、現在も投票は受付中であり、ぼくがテキトーに取ったデータは、22日の午後8時段階のものだということをご了承いただきたい。
続きを読む >>

ウレユサ日記02 2005/11/21
どこかで見たことのある情報。

職業柄というわけではないが、ぼくはSNK関連のサイトをまめにチェックしている。
膨大な数にのぼるSNKキャラたちの中で、次に登場を望まれているのは誰なのか。ファンたちがいだいた、過去のシリーズに対する不満点や修正すべき点は何なのか。
ファンサイトから攻略系、データベース系のサイト、そして某巨大掲示板まで――こふだけにかぎらず、『餓狼』シリーズや『龍虎』、『サムスピ』など、とにかくSNK関連のサイトを、ぼくは毎日のように見て回り、さまざまな意見を拾い上げようと思っている。
製作者サイドとしては、正直、耳の痛い意見が書かれているサイトに突き当たることも少なくないが、そうした意見に目を向けていく必要もあると思う。
それが根拠のないただの中傷ならスルーしていい。
真実を知ることのできないユーザーたちが、あれこれと誤解したまま発言していることについても(たとえばPS2版『餓狼MOW』の発売が遅れた本当の理由とか)、いまさらあえて真相を明かす必要性はない。
しかし、あきらかにSNKサイドに非があり、それに多数のユーザーが不満を持っているようなことであれば、それは真摯に受け止めるべきだ。まずはくだんの発売延期について、SNKはもっと真摯に――。

というようなことは、いまさらぼくがここでいうことではないのでやめておく。
それよりぼくがここでいいたいのは、こちらからの情報の露出ということだ。
最近ぼくは、某掲示板に、『KOF MAXIMUM IMPACT』のスレッドを見つけて、それをまめに読んでいる。
前作の発売から1年半近くたち、なおかつ『Mi:2』の発売までまだまだということもあって、スレの伸びは非常にまったりしている。
それがここに来て、ちらほらと『Mi:2』に関する書き込みが増えてきた。
登場キャラの予想だとか、必殺技についてだとか、おもにユーザーが新作に期待する点についてだが、そこを読んでいてふと思った。
「……これはひょっとして、ぼくのブログを見て書いているのか?」
そうとしか思えない書き込みがいくつかある。
というか、今のところSNKからの公式な情報の露出はゲームショウ関連のニュース以来いっさいないわけで、だとすれば、「電プレに情報が掲載される」という情報も、やはり発信源はここなのだろう。
多少なりとも『Mi:2』の普及を目指しているぼくとしては、このウレユサ日記がひと目に触れているという証明なわけで、それはそれで喜ばしいことではある。

それにしても――。
ふむ、キャラ総数を27人と予想している御仁がいるな。25〜28というのもある。みんなそのくらいの数を予想しているのか。う〜む……。

ちなみに、アレはソワレインフェルノという技ではないし、地獄波乗でもない。

妄想 2005/11/20
OASISと書いて、正確にはおえいしす、と読むらしい。

代々木体育館に来るのは何年ぶりだろうか。記憶に残っているかぎりでは、おそらく10年くらい前、テコンドーの試合を観にきたのが最後だったと思う。
確かあの時は、黄秀一(ファン・スイル)とピア・ゲネットがお目当てだった。
黄秀一は、格ゲーファンにとっては、『鉄拳2』だったか、ファランのモーションを担当した選手として記憶している人も多いだろう。かの『風雲STB』に登場したキム・スイルも、おそらくその名前は彼からいただいたのだと思う。
一方のピア・ゲネットは、当時はちょうどK-1への参戦を表明した直後で、日本でヌード写真集まで出していたヘビー級の選手だ。ぼく的には、「やっているのはテコンドーでも、見た目は『餓狼3』のボブ」という印象しかない。結局、K−1では無様な闘いっぷりをさらしてしまい、それ以降あまり名前を聞くことはなくなった。

いや、テコンドーはとりあえずどうでもいい。
重要なのは、おえいしすというグループのライブを観に、ぼくが代々木体育館に来ているということだ。
自慢じゃないが、ぼくは洋楽にとことんうとい。
そのぼくが、なにゆえここにいるのか。

「あ〜、やっぱりオアシスはいいわね〜」
ライブ後、ひとり悦に入っているネムネム。以前も書いたiPodの件でも判るように、ネムネムは熱心な洋楽ファン、そしておえいしすのファンだ。
「おえいしすって読むんじゃないの?」
「そんなのは自意識過剰なファンだけよ」
というくらいに、そこそこ一家言あるファンらしい。
きょうは、ぼくとリムリムが、チケットを入手したネムネムにつき合う形で、3人で出かけたのだ。
だが、前述の通り、ぼくは洋楽音痴で、リムリムも洋楽はまったく詳しくない。
ただ、リムリムはビートルズが好きなので、「オアシスもビートルズも似たようなもんだから」というネムネムの言葉にだまされてついてきてしまったのだ。
そのリムリムは、ライブ開始後数分で撃沈。
「ビートルズと違う……」
当たり前である。

「それにしても、前の席のお兄ちゃん、すごかったね」
「周りよりもひとりだけテンションが一段高かったもんね」
我々の前に座っていた青年が、要するにそういう人だった。いちいち座席を踏み台にしてジャンプし、タオルをぶんぶん振り回し、両手をかかげて叫ぶ叫ぶ。そういうオーディエンスが皆無ではないが、とにかくこの青年は、周囲の人間の3割増くらいにハイテンションだった。
「いっしょに来てたカノジョのほうは、さほどオアシスが好きじゃなかったみたいね」
ネムネムが冷静に分析する。確かにそのカノジョさんは、ライブの雰囲気というより、ツレのテンションの高さに戸惑っていた。というより、青年が座席ジャンプするたびに、転ばないようにカノジョの肩に手をついて着地するので、カノジョは戸惑いを通り越してむしろ迷惑そうだった。
このライブが原因であのカップルが別れることになったりしたら、それはそれで面白いが。

そんなことを話しながら、帰宅途中、近所のスペイン料理のお店でシェリー酒なぞ飲みくらべして、最後は夜道があまりに寒いので、3人で走って帰った。
アルコールのせいで、こっちもけっこうテンションが高くなっていたようだ。
客観的に見ると、とても恥ずかしい3人ではある。

妄想 2005/11/18
奈良県某所で見つけた、正々堂々とした京×庵。

堂々と

よもや日本を代表する古都のひとつに、このようなカップリングを堂々と推奨する店があったとは……!
しかもこの店、本店と銘打っているではないか。
本店があるなら各地に支店が置かれているのか?
そしてこの本店こそ、そちら方面の嗜好を持つ全国の女性ファンたちにとっての、いわばメッカのごとき存在なのであろうか?
ぼくが見たところ、この周辺をうろついているのは修学旅行生か旅行者かシカばかりだったような気もするが……。

とまあ冗談はさて置き、奈良&京都である。
過日、夏頃からの予定であった京都旅行に出かけた。実はこの正月にも銀閣寺や聖護院のあたりに出かけているので、実は今年2度目の上洛ということになる。京都は何度行ってもいいものなのだ。
さて、メンツはいつもと同じ、うれうれ、ネムネム、リムリムの3名。この3人で旅行に行くと、炎天下で日乾しになりかけたり(そういうことがありました)、向かいの席にゴツい女装癖のあるオジサンが座ったり、いろいろなことが起こるのだが、今回もあった。

「コインロッカーが使えないんだけど」
両手に荷物をぶら下げた不服顔のネムネム。
「テロ対策だろ。ぼくにいわれても困る」
前回の銀閣に続いて金閣を見たいのにと不満顔のリムリム。
「どうして金閣寺行っちゃダメなわけ?」
「それもテロ対策だ。文句があるならジョージとローラと純一郎にいえ」
そう――すべてはあのテキサス野郎が悪い。
来日するならするで、こっちが宿の予約をすませる前に日程を発表しておけばいいのに。
だいたい、世界中から多くの観光客がやってくる京都の、よりによってこの紅葉シーズンを狙って来るあたりが腹立たしい。だからロッカーが使用禁止になったり京都御所や金閣寺に入れなくなったりするんだ。
ちょこっとカナダに行けばそんなものいくらでもあるだろうに、そんなに紅葉が珍しいのか?
おまえなんかメイプルシロップをたっぷりかけた八ツ橋を喉に詰まらせて意識不明になってしまえ!

……とまあ、ブッシュ来日にともなう規制以外は、特にこれといったトラブルもなく、オチとして紹介できるようなエピソードもなかった。
ルートとしては、奈良からスタートして、奈良公園→東大寺→興福寺→窓越しに任天堂本社を観察しながら京都入り→東福寺→嵐山→詩仙堂→恵文社→帰京。さしたる計画性もなく、あちこちふらふらしているのがよく判る(もちろんコレを1日で回ったわけではない)。
ちなみに、京都で最後に寄った恵文社というのは、わりと趣味に走ったセレクトの書籍とイギリスやフランスあたりのアンティークな雑貨をあつかうおされ〜な本屋さんで、ネムネムが一度行ってみたいといっていたので寄ってみた。
個人的に、今月ついに創刊10周年を迎えた某コミック誌がどんと平積みで置いてあるあたり、よい本屋だと思った。

読もう! コミックビーム

ウレユサ日記01 2005/11/18
12月9日号というから、おそらく来週発売だと思う。

メディアワークスの「電撃プレイステーション」に、『KOF MAXIMUM IMPACT 供戮両霾鵑載るらしい。何がどの程度載るのかはぼくもよく知らないが、一部のキャラたちのプロフィールが掲載されるのは確実である。
「掲載用に急ぎでお願いします」と、ついこの前、F氏からプロフィールの用意を頼まれたばかりだからだ。
たぶん、これからは各誌で少しずつ情報が公開されて、年末から来年の発売に向けて盛り上げていくことになるのだろう。

そんなこんなで『Mi:2』α版の第3弾をプレイ中。
必殺技に大幅な変更の加えられたキャラを中心に遊んでいると、ふと妙なモーションに気づく。
「あれ? LK+SPに何か特殊技が入ってる?」
このゲームは最初からPS2用として開発されているので、ボタン数の関係から、基本的に同時押しという作業はない。一部のキャラの超必殺技やSAの中に、パンチボタン同時押しとか、強攻撃ボタン同時押しがある程度だ。同時押しのあるなしで闘い方が大きく変わるようなキャラは、今回○○ー○○○が搭載されたロックくらいのものだろう。
こふファンにはお馴染みの緊急回避やふっ飛ばしも、デフォルトでL1やR1に配置されているため、わざわざLP+LKで緊急回避、SP+SKでふっ飛ばし、というようなことをやらなくてすむようになっている。

で、問題のLK+SP。
軽い残像つきの見慣れないモーションをもう一度確認しようとして同時押ししてみたが、今度はただの立ちLKしか出ない。何度ためしても、LKもしくはSPが出るだけだった。
立ったりしゃがんだりしながら繰り返しためすこと数十秒。ぼくははたと気づいた。
「4LK+SPの時だけ出る……?」
その事実に突き当たると同時に、その見慣れないモーションの正体に気づいた。
これは“さばき”だ。
このキャラを使うのが初めてだったので今まで気づかなかったが、CPU相手にためしてみると、確かにそれはさばきだった。
4LK+SPで立ちさばき、1LK+SPでしゃがみさばきになる。デフォルトではさばきはL2ボタン一発で出せるようになっているのだが、こうして4ボタン仕様でも出せるようになっているらしい。
正直、ネオジオスティック2では、メインの4ボタン以外は、サイズとストロークの関係で咄嗟に押しづらく思っていたのだが、これなら咄嗟にさばきを出せる。ネオジオ時代の4ボタンに慣れてしまっているぼくのような人間にとっても、これはなかなか便利な機能だ。ぜひ製品版にも残してもらいたいものである。

するとあとは……LP+SKで挑発か!?
と思って調べてみたのだが、さすがにそれはなかった。端と端のボタン同時押しで挑発というのは、やはり現実的ではないし、そもそも挑発に挑発以外の効果のあるキャラなんて、ほんのひと握りしかいないわけだし。
……あれ? ひょっとしてぼく、今かすかにネタバレした?

妄想 2005/11/17
いきなり寒い。

その寒さとは無関係だが、たいへいたくんが見当たらない。
なので、またもやぼくが簡単に新刊紹介。
『蘭堂家の人々 Goddess of Darkness』、今回から第3部に突入である。

乳間

ウチに見本が届いたばかりなので、実際に本屋さんに並ぶのは来週くらいだと思う。

……おそらくネムネムがこのカバーを見たら、
乳間!
と叫ぶに違いない。

『Mi:2』日記22 2005/11/16
前回の話はこちら。以下、続き。

8月6日
MMBBを運営するKDDIのイベントで、アニメ版KOFの情報が公開された。ぼくはかなり前から見せてもらっていたが、アニメ版のキャラクターたちが一般に発表されたのは今回が初めてということになる。
京と庵、K'、アッシュと歴代主人公の揃い踏みに加えて、さらにアルバのデザイン画までが出たことで、ファンたちの間では、「『Mi:2』のオープニングか?」なんて話も飛び交ったようだが、TGSでの映像を見ていただければお判りのように、『Mi:2』には『Mi:2』用の、オープニングムービーが別途に用意されているのである。

8月31日
こふのアニメの試写会が、国分寺のI.G.の9スタであったので、ぼくも呼ばれていった。
ところどころ原撮(原画をそのまま撮影しておおまかな動きだけを表現することね)の部分もあったが、9割がた完成していた。H部長、FALCOON氏とともに、『RE-BOUT』の悪夢を払拭するデキだと絶賛。すでにかなりの作画レベルだが、今後さらに細かい修正をほどこしてクオリティをアップするという。
また、この日『Mi:2』のOPムービーの一部を見せてもらった。ハイレゾのナガセとリアン、それにテリーが、ほんの数秒だがぐりぐりとよく動いていた。

9月6日
完成したばかりのアニメのアフレコを見学。といっても、現場で急遽シナリオを修正するという作業もないわけではないので、こっちも真剣ではある。
CDドラマの収録の時、声優さんたちが、近年のアニメでは絵がない状態でアフレコするのが当たり前になっていて、当てるほうとしてはやりにくいというお嘆きの声をあげていたが、今回のアニメに関しては、ほぼ100パーセント絵のある状態でのアフレコということで、そういう意味ではとても優良進行だと思う。
雨の中、みなさん本当にご苦労さまでした。

9月16日〜18日
東京ゲームショウ2005。
思えば、この前の年のゲームショウのあとで、H部長たちと打ち合わせをしたのがすべての始まりだった。
あの時は速報という形でほとんど何も見せられるものがなかった『Mi:2』が、あれから1年、ようやくそれなりのものを見せられる段階になって、その製作の一部にたずさわっている身としては感無量である。
せっかくのゲームショウなのに、よそのメーカーのブースにも行かず、ずっとSNKブースに張りついて、モニターやスクリーンに『Mi:2』の映像が映るたびに、みんなが足を止めてそれに見入るたびに、ぼくもドキドキしてしまった。
この1年間の仕事が、少しむくわれた気がする。

……などと書くと、まるで『Mi:2』日記がきょうでおしまいのような気がしてくるが、実際のところ、過去を振り返ってこれ以上書かなければならないようなことは特にない。
もともと、こふの仕事を受けるようになってからのできごとを書き貯めていただけだから、日記の中での時間が現実の時間に追いついてしまえば、それ以上は書きようがないのだ。
ということで、次からこふの話題に触れる際は、前にもいった通り、『ウレユサ日記』というタイトルで書くことにする。

まあ、いずれ『Mi:3』日記を書く時が来るだろうけど。

『Mi:2』日記21 2005/11/14
前回の話はこちら。以下、続き。

月日がたつのは早いもので、ぼくが最初にSNKのKさんからの電話を受けてから、そろそろ1年4ヶ月がたとうとしている。
9月のTGS以降、『Mi』日記として、2004年7月〜2005年6月までの流れを振り返ってきたわけだが、ぼくが『Mi:2』の仕事を重点的にやっていたのは去年の10月から今年の春先にかけての間ぐらいで、それから先は、CDやアニメの仕事はあったものの、ゲームそのものへのタッチは少なくなっていった。向こうで完成したものをチェックする、という仕事が多くなっていたのだ。
なので、ここから先は、もう少し詳しい日付とともに――やや日記風に――『Mi:2』絡みの仕事について記していこうと思う。

6月14日
ムービー用のモーション撮りがあるというので、五反田のIMAGICAへ行った。
正直なところ、ぼくがいても何の役にも立たないのだが、いい機会なので、スーツアクターさんたちのアクションをナマで見学させていただくことにする。おかげで、普通に小説を書いているだけではなかなか得られない経験をさせてもらった。
「あの、『ガガガガガガガガ、パコーン!』ってSEが好きなんです」
「○○は版権が高くて買えなかったんですよ」
「え? あのゲーム、×××枚しか生産しなかったんですか!?」
ビジュアル面でのサポートのために上京してきていたFALCOON氏や、PPIのプロデューサー氏と、撮影の合間にいろんな話をする。
ここ最近の対戦格闘ゲームのリリースラッシュについて。
好きだったネオジオゲームについて。
今後のSNK作品の展開について。
そして『Mi:3』についても。
『Mi:2』すらカタチになっていないのに『Mi:3』とは気が早すぎるような気もするが、ぼくとF氏の間では、すでに参戦キャラの人選まで始まっていた。
実際、2005年10月現在、一部のキャラはもう決定している。

7月10日
CDドラマの収録に立ち会うため、この日は九段下のサイトロンのスタジオに。ぼくがこふの声優陣のみなさんと顔を合わせたのはこの時が初めてだが(昔、ファンとしてイベントに行ってステージの下から見たことなら何度かあるけど)、みなさんの各キャラへの思い入れの強さには頭が下がる思いだった。
以前「ユサ日記」にも、抹茶ユサが京やアテナとバトル! みたいなことが書かれていたが、あれはそういう、作り手同士のキャラクターに対する考え方の、いい意味でのぶつかり合いということだ。
もっとも、実際に抹茶ユサが声優のみなさんたちと激論している間、ぼくは、『美形会議』でロバート&その他多数を演じた、熱狂的なSNKファンである小板橋氏と、別室でネオジオ談義に花を咲かせていたのだが。
収録のあとは、抹茶ユサや小板橋氏とともに、近くのKO:HI:KANで熱く語り合ってきた。最近そういう機会がなかったのでついつい入れ込んでしまったが、たぶんその時のぼくは、客観的に見れば一般人ドン引きのエラいオタクっぽいことをいっていたと思う。
確か、ジャック・ターナーとかビッグ・ベアを『Mi:3』に出したいと連呼していたような……我ながらすごい漢だ……。

つづく。

『Mi:2』日記20 2005/11/11
前回の話はこちら。以下、続き。

2005年6月。
E3帰りのF氏から、ひさびさにメールがあった。
「そろそろタイトルを決めたいので、嬉野さんも案を出してください」
内容的にはこんなカンジだった。

そう! 今まで『Mi:2』、『Mi:2』と連呼してきた『KOF MAXIMUM IMPACT』の続編には、実はまだこの時点では、正式なタイトルがつけられていなかったのだ!
とはいえ、ぼくとしては『Mi:2』というタイトルで出すのが一番いいと思っていた。今回の続編は、たとえば『龍虎2』から『龍虎外伝』とか、『風雲黙示録』から『風雲STB』とかいう、システムの根幹からがらりと大きく変えているようなものではない。
なので、『KOF MAXIMUM IMPACT 2』をメインタイトルとして、そこに小さくサブタイを入れるのがいいように思われた。『'98』の時の、「Dream Match Never Ends」みたいな。そう思っていくつか候補を挙げたが、これはさすがに営業部のほうもかかわってくる問題だろうから、ぼくの好みみたいなものは押しつけるつもりは最初からなかった。
2005年11月現在、すでにみなさんもご存じのように、正式なタイトルは『KOF MAXIMUM IMPACT 供戮箸覆辰討い襦ロゴも特徴的だ。

と、そこにまたF氏からメール。
これまた別件で、こふ絡みの仕事を手伝って欲しいというのである。
この夏、日経BPからこふの10周年を記念したムックが出ることになった(正確には11周年で、発売されたのも9月だったが)。いわゆる「読本」シリーズで、その付録にCDドラマをつけるという。
ただ、CDの製作サイドから上がってきたドラマのプロットが、SNK的に納得がいかないものだったらしく、それを何とかしてもらえないだろうかという依頼だった。どうやら各キャラの捉え方が少しズレているようだ。

シナリオを引き受けるに当たって、ポイントはふたつ。
・収録までの時間がない。
・第1稿の段階でキャスティングはほぼかたまっている(つまり、声優さんたちのスケジュールの都合上、大幅な変更、追加はキツい)。
このふたつの条件に折り合いをつけつつ、「これでどうだろうか?」と思われる完成版のシナリオを、プロット提出をスッ飛ばしていきなり送りつけてみた。
そのできばえがどういうものであったかは、こちらを買ってCDを聞いていただくしかない。

シナリオ提出後のF氏からの返信には、『Mi:2』に登場するキャラたちの2ndモデルのデザイン画が添付されていた。
うふふふふ。
これがモデリングされて実際に動くのかと思うと、つい笑ってしまう。
面白い。カッコいい。
『Mi』を見れば判るように、このシリーズの2ndモデルは、そのキャラの固定観念に捕らわれないブッ飛んだデザインばかりが揃っている。基本的には前作のデザインを踏襲しているが、2Dで作ろうとしたら新キャラとして書き起こすしかないというくらい、見た目が大きく変わっているキャラもいる。
『Mi:2』でも、その方向性は変わらない。
アテナの2ndは、TGSの時にしょこたんのコスプレでゲーム画面より先にお披露目されてしまったが、むしろ今回のアテナは1stモデルのほうが遊び心いっぱいかもしれない。

いずれにしろ、これができるのは3Dならではだろう。モデリングをするみなさんも、ミッションモードでこれらのコスチュームを全部出そうとするプレイヤーさんも、みんなたいへんだ。

つづく。

『Mi:2』日記EX2 2005/11/10
某有名格ゲー情報サイトにこのブログの情報発見。

もともとこのブログで『Mi:2』日記を始めたのは、ウチのサイトが新刊&既刊情報がメインで、特定の人以外はそうそう頻繁に覗きにくることが少ないだろうから、けっこうギリギリのところまで書いてもそうは目立つまい、と考えたからだった(さすがに某こふ絡みの恨み節いきさつについては書けなかったが)。
この『Mi:2』日記の本文(?)に関しては、それこそ昨年の夏頃からこつこつと書きためておいたものを、そのつどテキトーな長さに切って掲載している。一応、ぼくがシナリオを担当していることはずっと秘密だったので、SNKのH部長には、「ゲームショウとかでぼくの名前が出たら解禁てことで、ウチのブログにこういういきさつとか書いていいですよね?」という断りは入れてあるので、無断であれこれ書いているわけではない。
冗談交じりに、「だったらSNKの公式サイトでやってくださいよ。その某こふへの思いのたけとかも含めて!」みたいなスゴいことをいわれたりもしたが、それだとSNKに対する批判がしにくいし(え?)、場合によってはSNKに迷惑をかけてしまうかも知れないし、なにより臨機応変に書き込んでいきたかったので、結局、自分のところのブログでやることにした。

ということで、さっそくここで軽いSNK批判。

スペルに注目

自社のキャラクターの名前くらい間違えないようにしてください。

ほらね

Mignon Beartの名前はさて置き、ぼくのポジションというのは、一般のファンとSNKの間の、少しSNK寄りといったあたりで、実際に頻々と大阪本社に出入りしているわけではないから、『Mi:2』の設定面はすべて把握しているにしても、ゲームの中身についてはそうではない。
たとえばスーパーキャンセルやさばきといった新システムが搭載されること自体、ぼくはゲームショウの当日、SNKブースで配布されていたパンフレットを見て知ったくらいなのだ。
舞にあんな新技が追加されていたことも、クーラにあんなコスが用意されていたことも、隠しであんなステージが用意されていることも、従来のミッションモードに加えてあらたなやりこみ要素が追加されていることも、そしてマーズピープルが参戦できなかったことも(これは断言!)、そのほとんどは、ぼくもα版を遊ぶまで知らされていなかった。
いわば今のぼくは、超フラゲのできる一ファン、みたいな立場なのである。

というわけで。
結局ぼくが何をいいたいのかといえば、ここはあくまでSNKの公式サイトではなく、SNKと契約して仕事をしている一個人のサイトであり、ここで書かれていることがすべて真実だという保証はない、ということだ(別にぼくだってここでウソを書くつもりはないが)。
以前ぼくが書いた、「クラークがラスボスより強い」という記事ひとつを見ても、それはあくまでα版をプレイしたぼく視点での話だし、製品版でもそのような調整になるかどうかは判らない。最近は、スタイリッシュアートから必殺技→SCシャインナックルまで決めてくるロックが手強いとも思うし、作業的なコンボを繰り返していると、そのうち平気で下段さばきを高確率で決めてくるようになるという点では、どのCPUキャラも確実に強くなっていると思う。

だからとにかく、ここで書かれていることは、わりと公式に近いけどホントかウソかは判らない――そう、いわばユサ日記! いつもフライング気味の胡散臭い情報を発信し続けているユサ日記、アレのようなものだと思ってもらっていたほうがいい。

そういうことなので、次回からこの手の書き込みは、「『Mi:2』日記EX」ではなく、「ウレユサ日記」に変更することにする。
個人的に、「〜EX」とつくのは居心地が悪いのである。

妄想 2005/11/09
きのうの話の続き。

プライベートなことなので詳細ははぶくが、これでもぼくはリムリムの保護者的な立場にあり(厳密にいえば保護者ではない)、さらにいうなら今の家の世帯主はぼくであり、もうひとついうなら家事の多くを担当しているのもこのぼくだ。
だから、リムリムはぼくのいうことを聞かなければならない(えへん)。彼女の生活態度に問題があるのなら、それを正すのはぼくの義務のようなものだ。
そんなわけで、リムリムがあからさまにマズいことをやらかせば、ぼくはそれを注意しなければならない。小娘に説教する時間があったらそのぶん仕事をしていたいところだが、だからといって放置しておくわけにはいかないのだ。

そして、そういう説教をするようなことが、先週あたりから集中して起こっている。
こういう時、感情的にしゃべってはただの口ゲンカになってしまうので、ぼくは努めて冷静に、理路整然としゃべることにしている。何しろぼくは温厚な英国紳士風を気取った人間だ。感情的になって息子をブン殴るなどという紳士にあるまじき……いやいや、アニメ版リチャード・ジョーンズ氏の話はこの際どうでもよい。
重要なのは、どうもリムリムは、ぼくのその理詰めな物言いが苦手らしいということだ。

たとえばこれが、リムリムvsネムネムの時間無制限1本勝負なら、

試合開始直後、素直にあやまれないリムリムの態度にネムネムがいきなりキレて、はやばやとリムリムを怒鳴りつける。
→それに対してリムリムも半泣きになって応戦。
→たがいに怒鳴りあう。女同士なのでやかましい。
→無効試合。もしくはネムネムの優勢勝ち。

となるところだが、リムリムvsうれうれの時間無制限1本勝負の場合、

試合開始直後、素直にあやまれないリムリムの態度にうれうれがキレそうになるが、理性で押さえて反撃。
→いちいちごもっともな正論に対し、リムリムも反駁しようとするが、しょせんは小娘の浅知恵、うれうれのさらなる正論によって迎撃される。
→その後も一方的に正論で攻め立てるうれうれ。
→何もいい返せなくなったリムリムがキレてわめき出す。
→それでもペースを崩さず、大上段から正論の袈裟斬りチョップを連打するうれうれ。
→しまいにはしくしく泣いてあやまるリムリム。
→うれうれのTKO勝ち。
 
自分自身も口が達者なだけに、リムリムは、理路整然と相手の逃げ場を奪っていくぼくの説教が苦手なのだろう。

しくしく泣きながら、
「ごめんなさぁい」
とあやまるリムリムを見るたび、おとなげもなく「勝った……!」と心の中で拳を握り締める一方、一抹の後ろめたさというか、悪いことしてるような後味の悪さを感じるぼく。
それはもしかすると、好きな子をついついいじめてしまうガキの心理に似ているのかもしれない。

まあ、もうしばらくすれば、こんな説教などせずとも、リムリムのごとき小娘のひとりやふたり、簡単に御してみせよう。ふっふっふ……。

「いえ〜い、『おいでよ どうぶつの森』買っちゃったぜ!」
「ああっ、わたしにも! わたしにもやらせて、うれうれ!」
「ええい、ぼくの“きのきのむら”に入植したくばぼくのいうことを聞け!」
「いや〜ん!」

みなさん、『おいでよ どうぶつの森』は、きっと面白いですよ。

妄想 2005/11/08
「ねえ、うれうれ。『史記』って知ってる?」

唐突にリムリムがいった。「え? 知らないの、知らないの?」といわんばかりの勝ち誇ったような顔で、ぼくにそんなことを尋ねてくる。
正直、「ハァ?」という感じだ。この娘は誰にものを尋ねているのだろう?
別段自慢になるようなことではないが、ぼくはこれでも宋代中国を舞台にした作品でデビューした人間だ。『三國志』や『水滸伝』、『西遊記』に『金瓶梅』といった四大奇書はいうにおよばず、『平妖伝』、『封神演義』、『聊斎志異』、『元朝秘史』、『三侠五義』、『東京夢華録』、『東遊記』など、史書から風俗書、志怪小説まで、中国の古典文学は幅広く(そして浅く)読んできている。語学に弱く、翻訳されたものしか読めないのはアレだが、それでも、『十八史略』や『史記』くらいは当然押さえている。
どうやらこの少女は、ぼくの本棚を見たことがないらしい。

そういうわけで、ぼくがちょっと呆れていると、
「『史記』って面白いよね〜」
「それには激しく同意するが……きみがいっているのは司馬遷の『史記』だよな?」
「しばせん? 誰それ?」
「だから、『史記』を書いた人だよ。書いたというか編纂したというか……」
「違うよ。そんな名前の人じゃないもん」
そういってリムリムがしめしたのは、横山光輝の『史記』だった。
しかも第1巻をキャンセルしていきなり第7巻から読んでいるらしい。

そもそもこの少女にとっての中国のイメージは、

兄ィ

コレに決まっている。
何しろぼくが『三國志X』をプレイしていた時には、ネムネムといっしょに、脇から「ヌッツオ! ヌッツォ!」とイヤな合いの手を入れていたような子だ(ところどころに『新撰組!』を思わせるテノールの独唱が入るゲームだったので)。

ぼくの影響が大なのはいなめないが、とにかくリムリムは間違った中国史観を持っている。
そんなわけだから、半年後くらいに『史記』の感想を求めても、おそらく彼女は登場人物の名前も覚えていないに違いない。

…………。

いや、違う。
こんな話をしようとしていたのではなかった。
そのリムリムとぼくとの間が、最近、ギスギスし始めているということを書こうとしていたのだ。
一応いっておくが、まだこのページの存在はバレてはいない。
もっと別の――ある意味では普遍的な問題で――ギスギス感が高まっている。
ゴールデンウィークの前後、ネムネムとリムリムの間が険悪になったが、あんな感じだ。

詳細は次回。

『Mi:2』日記19 2005/11/07
前回の話はこちら。以下、続き。

2005年3月。
本来の『Mi:2』の仕事で次にぼくが取りかかったのは、ムービー部分のシナリオ案のブラッシュアップだった。
ゲーム中のデモと各キャラのエンディングは、プレイヤーが選択しているモデルをそのまま使ってリアルタイムに演技させるものだが、オープニングとスタッフロールには、プリレンダリングのハイクオリティなムービーを流すことになっている。先日のゲームショウで公開された映像の、テリーvsリョウ、リアンvsナガセのアクションシーンは、オープニングムービーのごく一部だ。
このムービーは専門のスタジオに発注するということなので、ぼくはとりあえず、前作のムービーに足りなかったアクション要素を増やした、新キャラを中心に見せるオープニングムービー用のシナリオを2種類用意して提出した。なぜ2種類かといえば、最初に書いたほうのシナリオが、4分という尺に収まらないかもしれないといわれて、急遽短く詰めたのだ。
『KOF MAXIMUM IMPACT』のオープニングムービーが約2分だったから、単純にその倍の長さのドラマを見せられると思っていたのだが、文字で表現する時間と絵で表現する時間との間には、こっちが考えている以上のラグがあるらしい。

そして3月もなかばのこと、SNKのH部長と広報のKさんが、ムービー製作を依頼するスタジオに打ち合わせに行くというので、ぼくも同席することになった。そこは、世界的にも注目を浴びた某ジャパニメーションや、某有名アクションゲームのムービーなどで数々の実績を持つ、ポリゴンピクチュアズ(以下PPI)というスタジオだった。
場所はコリアンタウン新大久保。打ち合わせの席で、H部長がぶっちゃけたことをいっていたのが面白かった。この手のムービーを製作するのにいくらかかるのか、何となく判ったような気がする。

その一方では、ゲーム中のデモのモーション撮りなどが着実に進んでいた。
3月末には新キャラの声優さんもほぼかたまり、ぼくもボイスチェックなどさせてもらった。狙ったわけではなかったが、結果的に、女性キャラの新録が多くなりそうだ。
さらに、必殺技のボイス収録に備えて、ぼくもセリフとかを考えさせてもらった。そのまま採用されるものはごくごく一部になるだろうが、このキャラにはこのセリフをいわせたい、こう叫ばせたいというのは、対戦前のデモを考えるのとはちょっと違う、これもファンならではの楽しみなのかもしれない。

その後、4月に入ると、TGSで一部公開された、あのアニメ版こふの打ち合わせがあった。
『'94 RE-BOUT』のOPアニメの前例があったために(さらにさかのぼるならDC版のOPもそうだが)、いったいどこがアニメの製作を担当するのか、まさか悪夢ふたたびなんてことになるのではあるまいかと戦々恐々としていたぼくだったが、聞けば打ち合わせは国分寺だという。国分寺にはいくつかのアニメスタジオが集中しているが、驚いたことに、あのProductionI.G.、しかも『攻殻』の9スタがやってくれるというではないか。
あそこなら、作画的には文句のつけようがない。こふという作品の世界観、各キャラクターの人物像を正確に掴んでもらえれば、間違いなくいいアニメになるはずだ。
ぼくがベースになるプロットを書き、それをもとにIG.の脚本家さんがシナリオを書き、さらにそれをぼくが直す――という作業をへた上でH部長といっしょにスタジオにお邪魔し、けっこう熱の入った打ち合わせをした覚えがある。

さらにその1週間後には、ムービーを依頼したPPIでの2度目の打ち合わせが入った。行ってみると、ぼくが書いたシナリオをもとにコンテが切られ、すでにコンテ撮によるビデオコンテにまでなっていた。
しかも今回は、わざわざ大阪からFALCOON氏が駆けつけてくれて、ムービー中におけるキャラのアクションや細かい動きなど、ビジュアル部分でのかなり突っ込んだ話し合いがおこなわれた。
ぼくはといえば、4分という尺は、長いようで実はけっこう短いということをあらためて実感したわけだが、逆にいうと、この先このムービーに関しては、ぼくが口を出すべき点はもうあまり残っていないと思う。
餅は餅屋ということで、あとはもう、カッコいい絵にカッコいい曲がついて仕上がるのを待つだけだ。
たぶん、完成は年末近くになるだろうが。

つづく。

妄想 2005/11/05
「勘違い女」

ぼくがかかわっている『KOF MAXIMUM IMPACT 2』に登場する、ルイーゼ・マイリンクというキャラを見たネムネムの第一印象。

ルー

「え? ど、どこが?」
「まずあの青いルージュね。あの身長と年齢でフリル過多のコスチュームなのもアレだし、何よりあの蝶の飾りが勘違い」
そう断ずるネムネム。

しかしまあ、もともとアクの強いメンツの中にぽんと放り込むわけだから、それなりにインパクトのあるデザインでなければならないのは当然のこと。それにこのルイーゼは、浮世離れした女性というのがコンセプトのひとつでもある(とぼくは思っている)ので、これはこれでいいのだ。
実際、ルイーゼを「勘違い女」といっているのはネムネムだけではなく、ぼくがいつも巡回している『KOF』関係のファンサイトのみなさんも、「この勘違いっぷりが最高」というような、ややイロモノ的なほめ方をしているので、もしかするとこれは、女性特有の反応なのかもしれない。

むしろぼくからすると、この、

リアン

前作からいるリアンという色気垂れ流し女のほうが、女性から見た時の抵抗がありそうなデザインに見えるのだが、そのへんのことをネムネムに尋ねてみると、
「乳間グイッ! はコムスメを撃退するために必要なオトナの女の武器なのよ。だからアリなんじゃないの?」
と、『NIKITA』の読者でもなければ判らない言葉で答えてくれた。

ちなみに、ぼくもネムネムも『NIKITA』読者ではない。

『Mi:2』日記18 2005/11/03
前回の話はこちら。以下、続き。

オリジナルの新キャラの細かい詰めなども平行しておこないながら、デモ部分のシナリオ作成はほぼ終わった。のちのち細かい修正は入るが、確か2004年の11月中にはあらかた片づいていたのではないかと思う。大阪での打ち合わせのあと、かなり集中して作業をした記憶がある。
引き続き、ぼくは別の作業に移った。
特定の組み合わせの時に発生する、対戦前の特殊演出案の作成だ。
要するに、庵との対戦の時だけ、京が「てめえのは何色だ?」みたいなセリフをいうアレである。これも、通常演出とは別のモーションを必要とするので、モーション撮りの予定日までに完成させなければならない。
小耳にはさんだところによると(だから真偽のほどは不明なのだが)、モーションのキャプチャリングにかかる費用は、1日だか3日だかで300万円くらいかかるらしく、制作費の無駄遣いを防ぐためにも、撮れるものはすべて一度に撮ってしまわないといけないのだそうだ。
その特殊演出案を、シリアスなものからコミカルなものまで、相当数提出した。
いわば前回のハイエナデモの代わりに用意した簡易デモみたいなものなので、その通りに再現できるかどうかは二の次にして、とにかくたくさん作った。一部のキャラだけ多くなりすぎないように(あるいは逆に少なくなりすぎないように)、オリジナルのキャラとお馴染みのキャラを融和させられるようなデモを用意する必要があった。
この作業がどんなに大変か、ぼくは身をもって味わった。
10年間、これをずっとやってきたSNKのスタッフ陣はスゴい。

そうして、年末はずっとデモや演出関係の作業ばかりしていた。
最後にダメ出しが出たのがビリーのエンディング案で、F氏を経由した現場スタッフとのメールのやり取りを見ると、それが12月の13日になっている。
次にF氏からメールが来たのは年が明けた2005年の2月の上旬。そこには待望の新キャラ、ナガセのデザイン画が添付されていた。
いいカンジだ。
2Dのキャラだと、スプライトを一枚一枚描く作業が必要になるので、どうしても省略しなければならない細かいディティールというものが出てくるが、3Dの場合は、最初に気合の入ったモデルとテクスチャーを造り込みさえすれば、あとはマシンパワーが動かしてくれる。
そういう意味で、『KOF MAXIMUM IMPACT』キャラのディティールは非常に細かい。新キャラたちは、そのアドバンテージを十二分に考慮したキャラクターデザインになっていて、早くポリゴンモデルになったのを見たいと思わせてくれた。
TGSでの映像ではちらりと映っただけだったが、『Mi:2』版のアテナの新コスチュームを見た時、これはさすがに3Dでなきゃダメだなと思ったものだ。ドット絵でこのディティールを省略せずに動かしきるのはかなりキツいだろう。

そういえば、最近買ったゲーム雑誌(『ドリマガ』だったと思う)の付録DVDに、TGSで公開した『Mi:2』の映像が収録されていた。SNKの公式サイトでダウンロードできるものと基本的には同じだが、さすがにDVDのほうが解像度が高い。ダウンロードした映像のガクガク具合に納得がいかない人は、コレのためだけに『ドリマガ』を買ってもいいと思う。『KOF:Another Day』のダイジェスト版も収録されているし、本誌にはF氏のインタビューも載っている。

ちなみに、プロモ映像の中でユリがちょうアッパー×4を繰り出している時のセリフは、
「ちょうアッパー! だぼ〜! とりぽ〜! どり〜みん!」
である。
おそらくF氏考案。

つづく。

『Mi:2』日記18 2005/11/03
前回の話はこちら。以下、続き。

オリジナルの新キャラの細かい詰めなども平行しておこないながら、デモ部分のシナリオ作成はほぼ終わった。のちのち細かい修正は入るが、確か2004年の11月中にはあらかた片づいていたのではないかと思う。大阪での打ち合わせのあと、かなり集中して作業をした記憶がある。
引き続き、ぼくは別の作業に移った。
特定の組み合わせの時に発生する、対戦前の特殊演出案の作成だ。
要するに、庵との対戦の時だけ、京が「てめえのは何色だ?」みたいなセリフをいうアレである。これも、通常演出とは別のモーションを必要とするので、モーション撮りの予定日までに完成させなければならない。
小耳にはさんだところによると(だから真偽のほどは不明なのだが)、モーションのキャプチャリングにかかる費用は、1日だか3日だかで300万円くらいかかるらしく、制作費の無駄遣いを防ぐためにも、撮れるものはすべて一度に撮ってしまわないといけないのだそうだ。
その特殊演出案を、シリアスなものからコミカルなものまで、相当数提出した。
いわば前回のハイエナデモの代わりに用意した簡易デモみたいなものなので、その通りに再現できるかどうかは二の次にして、とにかくたくさん作った。一部のキャラだけ多くなりすぎないように(あるいは逆に少なくなりすぎないように)、オリジナルのキャラとお馴染みのキャラを融和させられるようなデモを用意する必要があった。
この作業がどんなに大変か、ぼくは身をもって味わった。
10年間、これをずっとやってきたSNKのスタッフ陣はスゴい。

そうして、年末はずっとデモや演出関係の作業ばかりしていた。
最後にダメ出しが出たのがビリーのエンディング案で、F氏を経由した現場スタッフとのメールのやり取りを見ると、それが12月の13日になっている。
次にF氏からメールが来たのは年が明けた2005年の2月の上旬。そこには待望の新キャラ、ナガセのデザイン画が添付されていた。
いいカンジだ。
2Dのキャラだと、スプライトを一枚一枚描く作業が必要になるので、どうしても省略しなければならない細かいディティールというものが出てくるが、3Dの場合は、最初に気合の入ったモデルとテクスチャーを造り込みさえすれば、あとはマシンパワーが動かしてくれる。
そういう意味で、『KOF MAXIMUM IMPACT』キャラのディティールは非常に細かい。新キャラたちは、そのアドバンテージを十二分に考慮したキャラクターデザインになっていて、早くポリゴンモデルになったのを見たいと思わせてくれた。
TGSでの映像ではちらりと映っただけだったが、『Mi:2』版のアテナの新コスチュームを見た時、これはさすがに3Dでなきゃダメだなと思ったものだ。ドット絵でこのディティールを省略せずに動かしきるのはかなりキツいだろう。

そういえば、最近買ったゲーム雑誌(『ドリマガ』だったと思う)の付録DVDに、TGSで公開した『Mi:2』の映像が収録されていた。SNKの公式サイトでダウンロードできるものと基本的には同じだが、さすがにDVDのほうが解像度が高い。ダウンロードした映像のガクガク具合に納得がいかない人は、コレのためだけに『ドリマガ』を買ってもいいと思う。『KOF:Another Day』のダイジェスト版も収録されているし、本誌にはF氏のインタビューも載っている。

ちなみに、プロモ映像の中でユリがちょうアッパー×4を繰り出している時のセリフは、
「ちょうアッパー! だぼ〜! とりぽ〜! どり〜みん!」
である。
おそらくF氏考案。

つづく。

『Mi:2』日記17 2005/11/02
たた、たっ、たいへんだよ、デカユサっ! ○○○のスカートがっ!

SNKから、α版『Mi:2』の新しいのが届いた。時間がないのであまりいじれていないのだが、少し遊んだカンジでは、前回のものと違って、今回はかなりハングアップしにくくなっているようだ。前のバージョンでは途中でハングして確認できなかったキャラたちのエンディングも、今回のバーションで最後まで見られた。
それに、一部のキャラでは対戦前の登場デモなどもしっかり追加されてきた。BGMもコスチュームも続々追加されている。
その一方で、「特定の系統の必殺技」を使用すると、ポリゴンパーツがそっくり消失する(透明化する?)キャラを何人か発見した。
たとえば○○○で1ラウンド勝利後、次のラウンドが始まるまでに「××××××」を連発していたら、スカートのパーツがぽろっと取れた。
パンツの色は秘密だが、後ろで見ていたリムリムの視線が痛かった。
同じような現象は新キャラのナガセにもあって、「△△△△△△△△ー」を使うとパーツが取れる。
こちらの場合、取れるのは髪の毛のパーツだが。
いずれにしろ、この程度のバグはあちらでもすでに見つけているだろうし、いちいちこんなところで報告するまでもないのだが、万が一スカートがはずれるのが仕様だったりしたらと思うと、CEROが怖くて夜も眠れない。

という一種の業務連絡はここまで。
前回の話はこちら。以下、続き。今回は少し長め。

大阪での打ち合わせをすませた時点で、具体的にぼくが任された仕事は、

・『Mi:2』のメインストーリー作成
・オリジナルキャラクターの設定作成
・各キャラのストーリーモードの中間デモ、エンディングのシナリオ作成
・オプションモードでの各キャラのプロフィール作成
・雑誌に掲載されるオフィシャルストーリーなどのテキスト作成

といったところで、このあとさらに、

・対戦前の特殊演出案、通常演出案の作成
・オープニングムービーのシナリオ作成
・スタッフロールムービーのシナリオ作成

などが加わった。
このほかにも、細かいやり取りを毎日のようにF氏と繰り返すことになるのだが、中でも最優先だったのが、オリジナルキャラクター作りと中間デモ、エンディングのシナリオ作りである。
これは、モーション撮りやアフレコなどの関係で、かなり早い段階に仕上げなければならない。

中間デモというのは、対戦と対戦の間に入るデモのことだ。
『KOF MAXIMUM IMPACT』の時は、アルバとソワレ、リアン以外は、以前にも触れたように、1戦ごとにハイエナというチンピラが出てきて、次の対戦相手を告げるというデモしかなかった。アルバたちにしたところで、基本的にはハイエナとの一対一のちょっとしたやり取りだけなので、見ても見なくても大差ないというより、いっそないほうがゲームがスムーズに進行するという、いい方は悪いが、つまりはそのくらいのデモだった。
まあ、世の中には、

あかはな

こいつが好きという少女も稀にいるわけで、そういう向きにとっては楽しいデモなのかもしれない。

しかし、今回は違う。
アルバたちだけでなく、今回はどのキャラにも、中ボスやラスボスとしっかりしたやり取りをしてもらうことになった。もちろん、一枚絵のようなCGの下にテキストで会話が表示されるのではなく、おのおののキャラが演技をしながら、きちんとフルボイスでしゃべってくれるのである。
TGS2005で公開された『Mi:2』の出展映像の中で、新キャラのナガセやルー(というのはルイーゼの愛称だ)がしゃべっているのは、この中間デモのほんの一部分にすぎない。ソワレがアルバに向かって「行けよ、兄貴」といっているのも同様だ。
この、各キャラの演技とセリフの両方を、ぼくがシナリオの形で指定することになった。

そして、ぼくが『Mi』で一番納得がいかなかったエンディング部分も、これまたきちんとしたものを作ることにした。
ただ、ぼくが調子に乗りすぎたために、最初に叩き台として提出したアルバのデモ&エンディング案は、開発のほうから長すぎるというダメ出しをもらってしまった。全キャラにこのボリュームを割いていては、とても容量と製作期間が足りないという。
携帯ゲーム機で製作した某こふの時のような字数制限、容量制限はないと思っていたのだが、映像や音声も含めたトータルでは、やはり制限があるらしい。いや、それよりむしろ重要なのは製作期間のほうかもしれないが。

だが、こふキャラがお決まりのセリフ以外にゲーム中でぺらぺらしゃべるというのは、実際に目にすれば、おそらくかなり感動するだろう。『Mi』にいくつかあった、お馴染みともいえる対戦前のかけ合いでさえ、ポリゴンモデルが演技し、しゃべっているのを見ると、非常に目新しく映る。
そういう意味では、フルボイスでの芝居はやはりいい。とてもいい。

……と、ここまで調子よく書いてからふと思った。
なんだかゲーム雑誌や関連サイトにもまだ載っていないような情報を、ぼくは気安くぺらぺらとしゃべりすぎているような気がする。

つづく。